2009年7月11日土曜日

音と戯れて・・・ 1 小節目

Cubase Studio 4 で Send/Return 接続

Send/Return 接続は、上位バージョンの Cubase ならその機能があるのですが、Cubase Studio ではその機能がありません。
しかし、接続方法を工夫することで、同じようなことができます。

必要な条件は、出力が 2 系統、入力が 1 系統あることです。
それぞれ Stereo Out 1、Stereo Out 2、Stereo In 1 とします。今回は Sound Blaster X-Fi Elite Pro を使用して、Stereo Out 1 にフロント・スピーカ出力、Stereo Out 2 にリア・スピーカ出力を割り当てます。

各入出力を以下のように利用します。
Stereo Out 1 は、メイン出力
Stereo Out 2 は、Send 用出力
Stereo In 1 は、Return 用入力

外部エフェクターに KORG KAOSS PAD KP3 を使用します。
KP3の各入出力を LINE OUT 1、LINE IN 1 とします。

次に、各入出力を接続していきます。
Stereo Out 1 と LINE IN 1 を接続します。
Stereo In 1 と LINE OUT 1 を接続します。
Stereo Out 2 は、スピーカーに接続します。

KP3 の LINE OUT コネクタの横にある CONNECTION スライドスイッチを SEND に切り替えます。このスイッチは、入力された原音は出力せずに、エフェクト音のみ返すように設定するものです。
入力を SELECT LINE に切り替えます。
INPUT VOLUME も適度に上げておきます。


では、Cubase Studio の設定を行っていきます。
「デバイス」-「VSTコネクション」で設定画面を開き、出力にフロント・スピーカ出力とリア・スピーカ出力を、入力には、Aux 2 を割り当てます。
フロント・スピーカ出力を MainMix にしておいてください。MainMix は、バスの名称のところに赤いスピーカマークが付いているやつです。右クリックしてコンテキストメニューから設定できます。

KP3の出力を受けるトラックを作成します。
「プロジェクト」-「トラックを追加」-「オーディオ」でオーディオトラックを追加します。
画面左中央のインプットのルーティングに Aux 2 入力、アウトプットのルーティングに フロント・スピーカ出力を選択します。




下準備はここまでです。
では、実際にインストゥルメントを追加して、Send/Return の設定をします。

「プロジェクト」-「トラックの追加」-「インストゥルメント」を選択し、HALionOne を追加します。
HALionOne に適当な音色を設定します。

インスペクター(上の図で左側の領域)で「センド」項目を設定します。
s1 にリア・スピーカ出力を指定して、センドレベルを 0.00 に設定します。

これで、HALionOne をポロンポロン弾けば、フロント・スピーカ出力から原音とエフェクト音がミックスされて出力されるはずです。

ただ、このままだと原音とエフェクト音の音量を個別に設定できません(原音を絞るとエフェクト音も絞られてしまう)。
そこで、HALionOne の出力を直接アウトプットにルーティングせずに、「センド」から出力することにします。

まず、アウトプットのルーティング設定ですが、HALionOne はミキサー画面からしか行えません。
「デバイス」-「ミキサー」を選択(F3でもOK)します。
ミキサー画面で HALionOne のトラック上部にあるアウトプットのルーティングを”バスなし”に設定します。ミキサー画面を閉じます。

次に、HALionOneのトラックにインスペクターのセンド項目で、フロント・スピーカ出力を追加して、センドレベルを 0.00 にします。

これで、HALionOne の音量とは別に、フロント、リアに別々に音量を設定できます。

とりあえずできたような気がしますが、色々試行錯誤の余地がありそうです。