その便利なライブラリは、unix4j である。
Google Code のプロジェクトで、ライセンスは、New BSD License となっている。
まずは、手っ取り早く動作確認を行う方法から。
今回は、jrunscript.exe で動作確認をするので、JDK 1.6 以上が必要。
unix4j のページには、バイナリファイルが見当たらなかったので、Maven Central Repository から jar ファイルを拝借してくる。
"unix4j"で検索すれば バージョン 0.2 が 6種類ほど引っかかる。
その内、「unix4j-command」と「unix4j-base」の jar ファイル「unix4j-command-0.2.jar」と「unix4j-base-0.2.jar」をそれぞれダウンロードする。
コマンドプロンプトを開き、jar ファイルと同じディレクトリで以下のコマンドを実行する。
%JAVA_HOME%\bin ディレクトリにパスが通っている必要がある。
dir | jrunscript -cp unix4j-base-0.2.jar;unix4j-command-0.2.jar -e "org.unix4j.Unix4j.from(java.lang.System[\"in\"]).sed(\"s/unix4j/FOOO/g\").toStdOut()"
やっていることは、標準入力からディレクトリ一覧をパイプで入力し、sed で文字列を変換し、標準出力へ結果を吐き出している。
スクリプト部分は、ファイルから読み込むこともできるので、バッチファイル化しておけば、いい感じになる。コマンドラインだとダブルクォートのエスケープとか面倒だしね。
その他にも、grep、find、tail、sort や uniq など色々使えるので、結構便利そうだ。
もちろん、通常の Java クラスとしても実装できる。
さて、ここからはおまけ。
最新の unix4j を使いたい場合に、ソースからビルドする方法を書いておく。
以下のものが必要となる。
- JDK 1.6 以上
- Apache Maven
- git
今回は、以下の環境で検証した。
- Windows 7 Professional SP1
- Apache Maven 3.0.5
- Java version: 1.7.0_06
- Git for Windows 1.8.3-preview20130601
はじめに、適当なディレクトリに unix4j の git リポジトリをクローン
git clone https://code.google.com/p/unix4j/
cd unix4j
mvn clean compile jar:jar
これで、jar ファイルが出来る。
ちなみに、pom.xml には、Java 1.6 用と 1.7 用のプロファイルが定義されていて、デフォルトは、1.6 になっているが、JDK 1.7 でコンパイルした場合は、1.7 用のプロファイルが有効になるようだ。
作成された以下の jar を使う。
unix4j\unix4j-core\unix4j-base\target\unix4j-base-0.3-SNAPSHOT.jar
unix4j\unix4j-core\unix4j-command\target\unix4j-command-0.3-SNAPSHOT.jar
いやはや、今更ながら jrunscript の存在を認識できた。結構奥深いようだ。
仕事柄、ツールを利用して作業を効率化したいときが結構あるのだが、sed とか awk とか使うには、インストールできないとかで、環境面のハードルが高い。
こういうものが、地味に助かることも多い。